ドメイン依存関係マップ

動いているドメインは、いくつもの会社にあるいくつものアカウントに支えられています。たいていは何年もかけて別々の人が開設したもので、その中にはもういない人もいます。このマップは公開情報からアカウントを特定し、それぞれに今も誰がログインできるかを書き留めるシートを用意します。

例: github.com, wikipedia.org

アカウントの上に積み重なるアカウント

ドメインを、主ブレーカーとその下にいくつもの回路がある建物だと考えてください。

レジストラのアカウントが主ブレーカーです。そこにログインできる人は、ドメイン名の更新も、失効させることも、他社へ移管することも、別のネームサーバーに向けることもできます。次がDNSのアカウントで、ウェブの訪問者とメールをどのサーバーが受け取るかを決めます。DNSの下には回路が並んでいます。ウェブホスト、その前に置かれたCDN、メールボックスのプロバイダー、そしてあなたの名前でメッセージを送るニュースレター、請求書、ヘルプデスクの各サービスです。

何か問題が起きた日に、この順序が効いてきます。ニュースレターツールのパスワードをなくしても面倒なだけです。しかし、3年前に辞めた人の個人メールに紐づいたレジストラのアカウントは、ドメインそのものを失う原因になりえます。更新のお知らせもパスワードの再設定も、そのアドレスに届くからです。

マップの各行の出どころ

このためにあなたのアカウントへのアクセスは一切必要ありません。どの行も、ドメインがすでに公開している情報から導き出しています。

役割読み取り元よくある手がかり
レジストラレジストリのRDAPレコードレジストラ名、有効期限、移管ロック
DNSNSレコードns-123.awsdns-45.comはAmazon Route 53
ウェブホスティング、CDNAレコード、IPアドレスを所有するネットワーク、その逆引き名、wwwのCNAMEshops.myshopify.com、またはCloudflareのネットワーク内のアドレス
メールMXレコードaspmx.l.google.comはGoogle Workspace
ドメイン名義での送信SPFレコードのinclude:項目(1階層下までたどる)include:servers.mcsv.netはMailchimp
DMARCレポート_dmarcのrua=アドレスレポートサービスのメールボックス
ドメインに紐づくアカウント確認用のTXTレコードgoogle-site-verification=…、MS=ms…

同じ会社が担う役割は1つのアカウントにまとめます。たとえばCloudflareのDNSとCDNは、普通は1つのログインです。ツールが名前を特定できないSPFの項目は「不明」として表示します。それぞれがあなたの名前でメールを送ることを許されたサービスなので、チームに確認してください。

指摘するのは2つです。有効期限まで60日未満(30日未満なら赤)であること、そして移管ロックのないドメインです。

アクセスシートの記入

マップの下に、アカウントごとに1行、4列の表があります。直接入力することも、白紙のまま印刷することもできます。入力した内容はブラウザのページ内にとどまり、こちらに送られることはありません。

アクセスできる人
今日ログインできる人の名前です。実際に試してください。2年間誰も使っていないログインは、もう使えないかもしれません。
アカウントの名義
アカウントが登録されているメールアドレスです。請求書と再設定のリンクはそこに届きます。
2段階認証?
ログインに2つ目の要素が必要か、そしてそれが誰の電話やキーなのかです。
パスワードは共有?
複数の人が使えるかどうかです。共有のパスワード保管庫からが理想です。パスワードそのものは決してシートに書かないでください。

DNSには決して現れないもののために、追加の行が3つあります。ウェブサイト自体の管理者ログインと、アクセス解析、アプリストアのアカウント、SNSのプロフィールなどを書く自由な2行です。

弱い行を直す

  • 個人アドレス名義のアカウント。アカウントのメールを、it@やaccounts@のような自分のドメインの役割アドレスに変更し、少なくとも2人に届くようにします。
  • 管理者が1人だけ。Cloudflare、GoDaddy、NamecheapなどのレジストラやDNSホストでは、自分のログインを持つ2人目のユーザーを招待できます。1つのパスワードを回し使いするより、そうしてください。
  • 以前の業者が握っているレジストラ。自分が管理するアカウントへの移管を依頼します。ドメインのロック解除と認証コード(EPPコードとも呼ばれます)が必要です。移管には最大5日かかることがあるので、有効期限よりずっと前に始めてください。
  • 誰も知らないサービス。本当にもう使っていないなら、そのSPFのinclude:や確認用TXTレコードを削除します。その前に、SPF、DKIM、DMARCチェックでメールがまだ認証を通ることを確かめてください。

このマップは最初の棚卸しであり、完全ではありません。本当のレジストラの前に再販業者がいることもあり、CDNはその奥のホストを隠し、スパムフィルターはメールボックスのプロバイダーを隠します。決済サービス、アクセス解析、ほとんどのソフトウェアのサブスクリプションは、DNSに何の跡も残しません。

よくある質問

ドメインのレジストラがどこかを調べるには?

上にドメインを入力してください。レジストラはレジストリの公開RDAPレコードから取得します。ドメイン名の代金をウェブ制作会社や再販業者に払っていたとしても、連絡すべきなのはそこに記載された会社です。

ウェブサイトがどこでホスティングされているかを知るには?

マップはサイトのIPアドレスを所有するネットワークを調べ、wwwのCNAMEを読みます。サイトがCloudflareのようなCDNの後ろにある場合、本当のホストは隠れていて、見えるのはCDNだけです。詳しくはホスティング調査を使ってください。

ドメインを登録した人が辞めてしまいました。どうすればいいですか?

組織がそのアカウントのメールボックスをまだ管理しているなら、まずレジストラのパスワード再設定から始めます。管理していないなら、組織が登録者であることの証拠(請求書、法人登記、レコード上の登録者名)を添えてレジストラのサポートに連絡してください。有効期限が切れる前にです。切れたあとではありません。

もう使っていないサービスがマップに出るのはなぜですか?

そのDNSレコードがまだ残っているからです。サブスクリプションを解約したときに、確認用TXTレコードやSPFのincludeを片付ける人はほとんどいません。サービスが本当になくなったと確信できたら削除してください。

アクセスシートに入力した内容はどこかに保存されますか?

いいえ。入力欄は開いているページの中にしか存在しません。タブを閉じたり再読み込みしたりすると消えるので、離れる前にシートを印刷するかPDFとして保存してください。